「子育て」をリモートワークで変えていく。非エンジニアが取り組むリモートワークの効能と課題。

(最終更新 2018/08/13)

リモートワークを活用している事例の多くがエンジニア中心の企業ですが、エンジニア組織ではない株式会社AsMamaさんのリモートワークの取り入れ方をご紹介します。代表である甲田社長のインタビュー記事には、リモートワークを成功させるヒントがたくさんつまっていました。

やりたいことを叶えられるような世の中を実現したい

現在は、子育ての支援をしたい人と支援してほしい人が出会うリアルな場を作る「地域交流事業」や、「子育てシェア」という1時間500円で知人・友人同士で子供の送迎・託児を頼り合えるサービスを運営しています。将来的には、ガスや水道と同じようなインフラを作り、子育てでも仕事でもやりたいことを叶えられるような世の中を実現したいと思っています。

リモートワークで成功している多くの企業がシステム関連会社ですが、株式会社AsMamaさんの事業は全く異なるものです。企業名にもある通り、現在は「ママ」たちを支えるためのサービスを展開されています。そんな株式会社AsMamaさんはいったいどのようにしてリモートワークを取り入れていらっしゃるのでしょうか。

リモートワークなら全国で活動を広げていける

まずそもそも、横浜の拠点を大きくしていくという感覚は創業当初からありませんでした。実現したいのはインフラを構築することなので、弊社のビジョンに強く共感してくれる全国の人たちとタッグを組み、それぞれの地域における活動を広げていくことを重視していたんです。

リモートワークができるまでにテクノロジーが進歩したからこそ、望むことができるビジネスモデルがありますよね。

もしかしたらAsMamaさんもそうなのかもしれません。日本中で地域毎に支え合えるコミュニティを作るためには、各地に運営を担うスタッフが必要です。そのために横浜拠点からいつもスタッフを派遣するのは得策ではありませんよね。密に連携を取りながら、日本中の至るところでメンバーがそれぞれ活動を出来るなんて、まさにリモートワークの素晴らしい活用方法ですね。

コミュニケーション上での待ち時間は無駄

お互いに離れて仕事をする上では、自分から積極的にコミュニケーションを取ること以上に「相手にコミュニケーションを取らせる」ことが重要です。そうでなければ通勤する以上に「待ち」という無駄な時間ができてしまうので。Skypeを使えば「退席中」という表示は出ますが、100%正確ではないですし。ログイン状態になっているので、いるのかなと思って通話をしても応答がない、ということもよくありました。

コミュニケーションを取らずに業務を進めていくのは難しい場合が多いでしょう。誰かに確認したり、誰かと調整した上でしか進められない物事もあるはずです。

しかし、その相手が同じ空間にいないリモートワークの場合、何らかの工夫をしなければ、コミュニケーションに時間的なロスが生じてしまいます。そのためのツールとしてメールを利用している人はほとんどいないでしょう。チャットツールか、ビデオ会議のためのツールを、常時接続している人が多いように感じます。AsMamaさんでは、そのビデオ会議のツールですら、そのデータの重さゆえに使い勝手はよくなかったようです。

バーチャルオフィス「Remotty」を導入

Remottyはリモートワークに特化したバーチャルオフィスで、ツール上でメンバーと様々なコミュニケーションを取ることができます。ログインしているメンバーの顔を、パソコンのWEBカメラが一定時間毎に撮影し続けて表示するので、「いるかいないかわからない」という問題を解消することができます。また、1人ひとりに自分のことを投稿する部屋があるので、そこに入室することでメンバーと直接会話をすることもできます。

上述したコミュニケーションの問題を解決するために、AsMamaさんではRemottyというツールを利用し始めたそうです。リモートワークに特化しているこのツールなら、PCの前にスタッフがいるのかいないのか、一瞬で判断することができます。

また、バーチャルオフィスと表現されている通り、話をしたい相手の部屋に行き、その人とのみ会話(チャット)をすることが可能です。出勤してオフィスでコミュニケーションをとるのと同じ方法を、Remottyでならリモートで実現することができるのです。

オンオフの切り替えをきちんとして、家族の時間も大切にする

「あともう少しだけメールの返信したら…」という感じで仕事をしていると、夕飯を作る時間が遅くなり、子供も泣き出して、そこにご主人が帰ってきて「何やってんだ」ってなったり。オンオフの切り替えをきちんとして、家族の時間も大切にするということをしっかりと伝えていかなければと思っています。

リモートワークに取り組む多くの人が言うように、AsMamaさんでも「働きすぎること」に対する懸念があるようです。時間をコントロールするのが自分である以上、やる気があればあるほど、ついつい長時間仕事に取り組んでしまいます。時間や場所に縛られないというメリットが、逆に長時間労働に繋がりやすい環境なのです。自宅が仕事場であるなら、オンとオフの違いは紙一重。自分自身でその日の仕事の「締め時」を意識的に設定して、家族との時間や、自分自身の時間を大切にするよう心掛けたいものですね。

まとめ

いかがでしたか?自社にはリモートワークは不向きだと考えていた方にも、もしかしたら始められるかもしれないと感じて頂ける部分があったのではないでしょうか。育児中のママさんたちが多数リモートで業務に携わり、全国各地でイベントを開催しながら、ビジョンに向かって突き進む株式会社AsMamaさんの躍進ぶりを見ると、リモートワークは決して推進力のない働き方だとは言えませんよね。

コミュニケーションの問題は、今や数多くのリモートワークに適したツールがテクノロジーの力で解決をしてくれます。無理だと決めつけず、リモートワークで新しい働き方、新しい生き方を始める人が増えていくことが、リモートワークラボの目指す新しい世界です。

全国60箇所以上の教室をつなぐのは、社会を変える熱い思い ~ NPO法人マドレボニータ

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