社員の希望でリモートワークを実践して気づいた、オフィスでのコミュニケーションの価値〜株式会社ゲインシェアリング

導入前も導入後も、何かと考慮しなくてはならないことが多いリモートワーク。今回は、業務系・制御系アプリケーションの開発会社である株式会社ゲインシェアリング様に、リモートワーク導入前後にしたことや、導入に伴う変化についてお話を伺います。
株式会社ソニックガーデンが開発したバーチャルオフィスツールの「Remotty」を使って、リモートワークを導入する上で工夫したことや、ツールを運用する上での工夫などをお話しいただきました。


山崎 博文

山崎 博文やまさき ひろふみ

株式会社ゲインシェアリング 代表取締役
2001年某上場子会社代表取締役就任後、2003年株式会社ゲインシェアリングを設立。 2016年にベトナムに関連会社を設立。最近の趣味は釣り。

ひとりの社員の希望をきっかけに、リモートワークのプロジェクトが始動

まず簡単に自己紹介と会社事業の紹介をお願いします。

山崎

はい。株式会社ゲインシェアリングの代表の山崎といいます。弊社は自社内開発100%でやっている、ワンストップのシステム開発会社です。主に、工場の設備を動かす制御系システムと放送局や運送会社で使用されている業務系システムの2軸を中心にやっています。大阪・東京のオフィス、ベトナムの関連会社で、20名程度の社員が働いています。

ベトナムにも社員がいらっしゃるんですね。仮想オフィスサービスのRemottyに興味を持たれたきっかけはなんでしょうか?

山崎

社員の1人が「東京で仕事をしたい」という相談があったことがきっかけでした。一度は退職になるかと思われたのですが、当時リモートワークの仕組みを会社内で作っていく計画があったため、その人に第一人者になってもらうことにしたんです。そこで、リモートワークについて調べ始め、ソニックガーデンのブログや倉貫さんの書籍に行きつきました。リモートワークについて長年試行錯誤した実績のあるソニックガーデンのツールを導入するのがスマートかと思い、Remottyにお問い合わせしました。

なるほど、ありがとうございます。

出社がなくなって、オフィスでのコミュニケーションの意味を実感

では、オフィスが一緒だった時の使い方と、実際にオフィスを離れてからのRemottyの使い方に変化はありましたか?

山崎

もともと、導入時から大阪のオフィスから東京や、ベトナムとRemottyを通じて連絡をとっていました。ただまだ出社していた時は、オフィスで行っていたコミュニケーションの欠如といった「在宅勤務が成功しない理由」があまりピンときていませんでした。しかし新型コロナウイルスの影響で、大阪の社員もほぼ全員が在宅勤務になり、大勢の中の1人ではなく1人で仕事をすることが多くなっていく中で、Remottyのカメラやチャットが重要だと実感してきたんです。

そこがRemottyの強みだと我々も考えています。実際に同じ場にいなくても、「仲間と仕事をしている感覚」を持つことができると思います。

山崎

はい、それまではリアルに顔が見れていて1人で仕事をしている感覚にはならなかったが、顔が見えたり、仕事の進捗が見られたりするのが安心感がありますね。また、タイムライン機能があるので、テキストベースでとった連絡が流れてくることによって、事務所にいた時よりも、他の人の仕事内容が把握できて心理的な距離感が縮まったと感じています。

なるほど。オフィスにいるときは、確かに他の人が何をしているか、あまり見えていないもののような気がしますね。現在、社内でのコミュニケーションの中心はRemottyなのでしょうか?

山崎

そうですね。開発については、タスク管理ツールを使用していますが、Remottyを中心に、体系的に議事録を残すことなどをしています。チャットなどの流しておいていい情報と、掲示板での記録しておきたい情報が区別できるのが便利です。

まずは自分たちから、Remottyの使用感を社員に浸透させていく

続いて、Remottyの導入を社員に共有するときに何か気をつけたことはありますか?

山崎

Remottyの機能のひとつに、「2分間おきの自動撮影機能」がありますが、最初は社員の間で心理的な抵抗があったようです。その気持ちもわかるので、まずは最初に導入した自分たちがきちんと顔出しするようにしました。1年経った今では、大体の人は慣れてくれた様子ですね。

まず自分からという配慮、素晴らしいですね。他にはありますか?

山崎

あとは、リモートワークの仕組みを導入する前は事務所で朝礼をやっていましたが、在宅勤務になってからお昼に「昼礼」をやっています。顔出しで持ち回りでのスピーチをしてもらうことで、顔出しでのオンライン対話に慣れてもらう狙いです。

なるほど。確かに、何度もテレビ会議で顔を合わせていると、普段顔を出していてもあまり気にならなくなるかもしれませんね。では、Remottyを導入するときに、「カメラはオンに」や「朝挨拶する」などのルールは設定していましたか?

山崎

ルールというより、ガイダンスとして設定していましたね。強制にはしたくなかったですし。コミュニケーションを取らないでマイペースに仕事ができる業務の人もいるので、そういった人のコミュニケーションは実際のオフィスでも変わらないのかもしれないとも感じます。

確かに、オフィスでもリモートでも、本質的なところは変わらないですよね。最後に、今後、組織を作っていく上で、リモートワークだからこそどういう風にしていきたいかといった希望はありますか?

山崎

個人的には、ワーケーションやりたいですね(笑)コロナが落ち着いたら、どこかに出かけながら仕事をするのもいいかなと。そういうことができるのはリモートワークならではかなと思います。

わかります(笑)早く気兼ねなくワーケーションできる日がくるといいですよね。本日はありがとうございました!

取材後記

Remotty上での業務に馴染んでもらうために、「昼礼」などのコミュニケーションを取り入れているゲインシェアリング様。社員の方々と団結してリモートワークに取り組む姿勢が伺えます。ますますのご発展をお祈りしております!

(リモートワークラボ編集部)

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この記事を書いた人

須田 愛吏

2020年度の株式会社ソニックガーデン新卒社員。会社ホームページやリモートワークラボの更新、SNSの運営などを担当。フットワークが軽く、バックパックひとつでどこかに行くのが大好き。