リモートワークにはすっかり慣れたけど…寂しい!
緊急事態宣言発令から急激に広まったリモートワーク。宣言解除後も続き、それなりに環境も整備され、会社的にも世間的にもすっかり慣れた頃ですね。
最初は何をするにも必死で、闘うようにこなしていたリモートワークですが、慣れてくれると同時に持ちあがるのが「寂しさ」です。もちろんweb会議でメンバーの顔も見られるし、話もできます。チャットを使ってリアルタイムで打ち合わせもできます。人の気配が恋しければ、カフェなどへ行って音や気配に囲まれながら仕事することもできます。
でも「寂しい」。これは一体何から発生する問題なのでしょうか?
この「寂しさ」を無くすための極意とは?
「寂しさ」の源は、「コミュニケーションの少なさ」です。
リモートワークでもweb会議やチャットを使って仕事に必要なコミュニケーションは十分に取れます。むしろもっとリラックスしながら取り組めるかもしれません。しかしそこには、物理的に人が集まる場所特有の「ざわざわ」がないのです。
この「ざわざわ」は、仕事の話の外にある「些細なコミュニケーションの集合」です。例えば後ろをちょっと人が通る時挨拶をする、隣の席の人に愚痴をこぼす、休憩所で昨日見たテレビの話をする、急に思いついたアイディアや目についた問題点を目の前の人に報告する…まとめて「雑談」と呼ばれるようなコミュニケーションです。これが、リモートワークだと全く発することがない、という状況に陥りやすくなります。
「寂しさ」の解消のためには、そしてチームをより円滑に運営するためにも「雑談」をリモートでも再現するのが効果的です。
Slackなどのコミュニケーションツール内で雑談のルームを作る、Twitterをフォローしあって発信するなど方法は様々ですが、そのタイムラインが常に目に入るように、PCの画面をレイアウトしておくということも重要です。
組織に必要なのは「心理的安全」
さてこの「雑談」、寂しさを解消するためだけのものではありません。雑談を積極的に行うことによって、打ち合わせよりはずっとリラックスしたコミュニケーションが生まれますし、「今日は体調が悪いんだな」「今は外で仕事しているんだな」というような状況確認にもなり、そこから少なからずお互いの人となりを知ることができます。
積極的に「会話」を構築しようとする必要なありません。「お腹すいた」「眠い」などのどうでも良いような独り言や、ちょっとしたアイディアを呟いても良いでしょうし、打ち合わせを設けるほどのことではないけど「みんなどう思いますか?」「どうやってますか?」というような問いかけをしても良いでしょう。リプライを返してくれる人がいるかもしれません。そこから有益な議論が生じることもあるかもしれません。
細かいコミュニケーションがあって、離れていてもお互いの存在を感じられるようになることは、チーム内の「心理的安全性」を確保する一助になります。
「心理的安全性」とは、心理学用語で、組織を構成するひとりひとりが、安心して行動できる状態のこと。離れていても生産性の高い仕事をするためには、チーム内の「心理的安全性」の確保が非常に重要です。
心理的安全性を確保するためには、信頼関係をしっかりと構築すること。その一歩として、「チームは一緒に働いている」「画面の中にすぐ相談できる仲間がいる」と知ること。そのための「雑談」なのです。
今、リモートワークで孤独を感じているなら、ぜひ「雑談」を始めてみてくださいね。
仮想オフィスツール「Remotty」なら、雑談もスムーズにできますよ。
この記事を書いた人
土佐光見
リモートワーク研究所研究員・ライター。
webショップの企画運営、web制作、ディスクリプションライティングを経験し、フリーランスに。リモートで働く二児の母。趣味は読書、観劇、俳句。