心理的安全性が保障された「小さな部屋」は、より良い成果を生み出してくれる 〜 株式会社ダニエル・ソフト

リモートワークをもっと当たり前の社会にするために、「リモートワークは普通!」になっている会社を紹介していきます。今回は、株式会社ダニエル・ソフト様にお話をお聞きしました。 小さなチームでのコミュニケーションをどう考えるか、その試行錯誤についてお話くださいました。今回は、仮想オフィスツール「Remotty」を開発するエンジニアがインタビューを担当し、Remottyを使用するに至った経緯や、実際にどう使うかなどについても突っ込んだお話しを伺っていますよ。


本間 崇

本間 崇ほんま たかし

株式会社ダニエル・ソフト チーフプログラマ
24歳からプログラマのキャリアを開始。 XPに感銘を受け2005年から実践し始める。 現在はDDDの影響からオブジェクト指向プログラミングに再入門している。 今後も、楽に愉しく顧客から感謝と対価がもらえる開発を続ける。 認定スクラムマスター(CSM)

「雑談の重要性」への気づきとRemotty導入

それでは御社の簡単な事業紹介をお願いします。

本間

受託開発を行なっています。会社自体は栃木にあるんですが、私の住まいは都内になりまして、プログラマとして所属しています。去年ちょっと体調を崩しまして、あと(2020年)4月の緊急事態宣言発令も伴って、リモートワークが必要になりました。でもせっかくチームとして部下たちと良い関係が築けて仕事を回せるようになっていたのに、急にやりとりがチャットだけになってしまうというのにすごく不安を抱きまして、なんとか良いツールがないものかと探していたところで御社の倉貫社長(リモートワークラボを運営する株式会社ソニックガーデンの社長・倉貫義人)の著書を拝読しまして…。

ああ、ありましたね、雑談の本が…(日本能率協会マネジメントセンター刊:『ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」』)

本間

そうです。それを読んで、「ああ、確かに雑談大事だな」と思ったのと、そこに登場したRemottyのトライアルができるということでしたので、利用させていただきました。

(上)株式会社ソニックガーデン 野本
(下)株式会社ダニエル・ソフト 本間様

ありがとうございます。

本間

Remottyは非常に我々にマッチしていると感じています。常にカメラがONになっていると気詰まりですが、2分に1回だけ撮影するところだとか、チャットのコメントが常に全員に見える状態になっているだとか、相手の見え方が程よいところですね。タイミング良く導入できて、だんだん使い方に慣れてきたのが2020年の3月頃。その後の4月から発令された緊急事態宣言のおかげで本格的に全員リモートになりましたが、非常にスムーズにリモートワークに移行できました。環境整備としてはその時点でまだ課題があったような状態でしたが、それでもなんとかチームをうまく回すことができたのは、Remottyのおかげだなと思っています。月額もお安くて、私の権限で決済できるお値段でしたし(笑)。

一同

(笑)

ありがとうございます。

より親密なコミュニケーションのための試行錯誤

リモートワークにしてみて良かったこと、逆に課題などあれば教えていただけますか?

本間

Remottyのおかげでかなり違和感なくリモートワークできていると思うんですが、ちょっと課題に感じているのは雑談ですね。なかなか雑談がうまく回らない。「おはようございます」「お昼行きます」「お疲れ様でした」だけになってしまう日が週に一回くらいあるんですよ。

ああ、挨拶のみになっちゃう…。

本間

そうですそうです。ここをどうにかしたくて、Remottyの掲示板タイトルに「雑談推奨」と入れてみたりしているんですが、みんなもうそれ自体見慣れてしまっていて。 そこで考えているのが、Slackの雑談botですね。今我々はSlackとRemottyを並行して使用していますので、Slackで雑談bot(あらかじめ登録した会話をランダムに流す機能。議事録の生成や投稿に自動的に反応するなど、動きにバリエーションを持たせることもできる)を作って、その内容をRemottyに連携して流れるようにしたいなと。まだ実現できていないんですけど、それで少し雰囲気変わるんじゃないかと思っています。

ああ!なるほど。

本間

全然時間を作れていないんですけど。

Slackの雑談botって使ったことありますか?

本間

いや、使ったことはないんですが、勉強会に行った時にSlackで雑談を促すようなbotを作ったという事例が紹介されていて、これだ!と。

そういう仕組みも必要なのかもしれないですね。単純に場所を用意するだけじゃなくて、もう一歩踏み込んだアプローチができるものが。ありがとうございます。これは機能開発の励み(今回のインタビューは、Remotty開発者によるものです。)になります。

本間

(笑)。あと、コミュニケーションの話だと絵文字はよく利用しています。Remottyで絵文字をこちらから追加できるようになったのは嬉しいバージョンアップでした。こういうことは些細なようで大きなことですね。それまではバリエーションが少なかったので、なんでもサムズアップだったんですけど、ネットに転がっている一言絵文字を導入したら、画面自体がなんだかカラフルになって…。

いい意味でカジュアルですよね。全て文字だけというよりもちょっと色がついているだけで表情が出るような気がして…。柔らかいコミュニケーションになる印象ですよね。

本間

ですね。伝わるものが変わります。

心理的安全性がより良い成果を生み出す

今また緊急事態宣言が出ていますが(2021年1月)、これが終わってもテレワークは続いていくのか、御社の中でどのようにお考えかをお聞かせ願えますか?

本間

そうだなあ。今実は会社全体というよりはより小さな、自分のチームだけでRemottyを使用してテレワークのことを考えているんですね。閉じている環境かなとは思うんですが、非常に雰囲気良く、居心地良くやっているんです。

心理的安全性が保たれている状態なんですね。

本間

そうですね。定時になったらオンオフをパッと切り替える、ということがリモートワークになってからよりできているので、とても効率が良いです。チームで成果をちゃんとお客さんに届けることができている、この状態をずっと継続していきたいですね。家にいる時間が長くなって、今までよりずっと家庭の比重が大きくなったということも、良いことですし。

社会全体で見てもそうですよね。

本間

小さな部屋で良いものを作る。それはリモートワークでも良い人間関係があればできることです。その成果があるからお客様ともずっと良い関係でいられる。それをできるだけ長く体現し続けたいなと思っています。

コミュニケーションと人間関係を大切にしていれば、離れていても大丈夫。そのお手伝いができるものづくりを、我々も心がけたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

取材後記

良い人間関係と良いコミュニケーションがリモートで働くチームにはとても大切。心理的安全性の構築や雑談の重要性を理解し積極的に推奨する姿勢はとても勉強になりました。
ますますのご発展をお祈りいたします!

(リモートワークラボ編集部)

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この記事を書いた人

土佐光見

リモートワーク研究所研究員・ライター。 webショップの企画運営、web制作、ディスクリプションライティングを経験し、フリーランスに。リモートで働く二児の母。趣味は読書、観劇、俳句。