テレワークを始めるなら、リスクカバーのために「テレワーク保険」に入っておきたい

総務省がテレワーク導入の課題について調査したところ、未導入の企業の43.2%が「セキュリティの確保」をあげています。

こうした声を受けて、東京海上日動日本マイクロソフトが、テレワーク中のリスクをカバーする世界初の保険商品「テレワーク保険」を共同開発し、提供を開始しました。

テレワーク保険

正式名称は「特定危険担保特約付帯サイバーリスク保険」。Windows10が搭載されたPCのみに提供可能なもので、Windows10以外のOSが搭載されたデバイスについては対象外となります。

プレスリリース:https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/180122_01.pdf

開発の背景

東京海上日動火災保険の大塚祐介常務執行役員は、「働き方改革を実施する際に課題となっているのが、会社の外に端末を持ち出して業務を遂行する際に発生する、セキュリティ面のリスク。拡大するテレワーク環境における安心、安全を提供するために、保険の観点からも、テレワークをサポートできると考えて、日本マイクロソフトの協力を得て、テレワーク保険の提供を開始した」と話しています。

概要

テレワーク時のデータの消失情報漏えい、PCへの不正アクセスウイルス感染などが発生した際に、PCの購入企業が負担した損害賠償金、各種対応費用等を補償。

支払可能な保険金の例

・損害賠償金
・弁護士費用
・原因調査費
・情報漏えい お見舞金

主な事例

■損害賠償責任に関する補償

対象端末の所有・使用・管理等に起因して発生した端末に保存されているデータの消失および情報漏えいについて、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を補償。

■自社が負担する対応費用に関する補償

セキュリティ事故に起因して一定期間内に生じた各種費用を被保険者が負担することによって被る損害を補償。

保険金額

PC1台あたり100万円、または1企業あたり1,000万円のうち、いずれかの低い金額を限度として支払い(10台以上購入した場合の保険金の上限は1,000万円)

契約手続き不要

Windows10搭載PCに商品付帯する方式で販売され、対象端末を購入すれば自動的に補償が付帯されます。そのため、保険会社との契約手続きは不要です。

ペットや幼児による誤操作も補償

ワーカー本人に故意や重過失がある場合を除き、テレワーク中にペットや幼児がPCに誤操作を加えて起こった事象で、他者から賠償を受けた場合は補償対象。ただし、ハードウェアの故障は対象外となります。

テレワーク保険付き「あんしんテレワークPC」が登場

レノボ・ジャパン株式会社が、ビジネス向けノートPCの主力モデルである「ThinkPadシリーズ」の一部に、テレワーク保険を付帯した「あんしんテレワークPC」を発売しました。

プレスリリース(レノボ・ジャパン株式会社):https://www.lenovo.com/jp/ja/news/article/2018-04-13

ThinkPadシリーズ

25年の歴史を持ち、軽量、長時間のバッテリー駆動、堅牢性等を特長とする、モバイルPCの定番製品。近年はLTE搭載モデルの拡充や、指紋認証、顔認証といったセキュリティ面など、テレワークの需要に応える機能を強化しています。

保険付帯対象は6モデル

ThinkPad X1 Carbon
ThinkPad X1 Yoga
・ThinkPad X1 Tablet
・ThinkPad X280
ThinkPad X380 Yoga
ThinkPad T480s

保険金額

PC1台あたり50万円、または1企業あたり500万円のうち、いずれかの低い⾦額を限度として支払い。

契約手続き不要

対象モデルを購入すれば、自動的に補償が付帯されるので、保険会社との契約手続きは不要です。

あんしんテレワークPC:https://www.lenovojp.com/business/solution/077/h

まとめ

セキュリティー面でテレワークの導入をためらっている企業は、ぜひ、こうした保険への加入やPCの導入を検討してみてください。

この記事を書いた人

上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。