車で2500キロの移動… 旅するプログラマー カズさんの生存報告(4)

この企画では旅人プログラマー田中 一紀(通称カズさん)がオーストラリアで3ヶ月に渡って「旅」と「働く」を同時に行うワーケーションに挑戦します。現地からの生の声を日記形式でお伝えいたします。
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2018/12/27 2500キロの車旅…(汗)

現在ブリスベンからアリススプリングスに車で向かっております。

こちらが今回の相棒です。いつものようにリロケーションの車で100ドルの燃料代付きという条件です。

と、やけに綺麗な車だなと、メーターをチェックすると、まさかの新車!!

なるほど納得しました。どうりで契約時にレンタカー屋のお姉さんがしきりに追加の保険に入れと勧めていた訳です。 「追加保険の加入断る→お姉さんが一からリスクの説明をコンコンと行う→加入断る→一から…」というループに入ってしまい、根負けして追加の保険を契約するという下りがあったのです。ありがとう、お姉さん!!

というわけで相棒を預かり、31日までに2500キロ離れたアリススプリングスに車を送り届けるミッション開始です。

この車、ランドクルーザーベースの完全キャンパー仕様ですごい装備です。屋根はポップアップルーフになっていて人が中に立てるくらいの高さになります。 LPガスのボンベ搭載。 キッチンがこんな感じで車のサイドから現れます。

ただこの車4.5リッターというバカでかいディーゼルエンジンを積んでいるので燃料をどれだけ喰うのか分かりません。また財布の中を痛めつけるのか…。

オーストラリアは国土が広いわりに、その辺に勝手に車を止めてキャンプや車中泊をしていると警察に捕まります。よってきちんと泊まれる場所を探して泊まらなければならないのです。

昨日はアプリで見つけたパブの庭をお借りして一泊しました。(パブを利用すれば宿泊OK)こんな感じで$20(¥1,600くらい)。牛肉安い!

日本人は滅多に来ないということで予想外の歓迎を受け、電源なども無料でお借りできました。お礼に日本から持ってきた羊羹をプレゼントしたらかなり喜んで頂けました。

こういう優しい人たちに出会えるのも旅の醍醐味です。ここは次回来る機会があれば是非立ち寄りたいと思います。

本日は明け方から移動しています。道のりはまだまだ遠いです。ではでは。

2018/12/29 キャンピングカーの様子を公開

三日間仕事をしながら大陸を走り続け、ようやく目標の半分に到達しました。

始めは景色を楽しむ余裕もありましたが、既に変わり映えしない景色に飽きてきてしまっています。内陸に入るにつれ、カンガルーやエミューなど野生動物にお目にかかれるようになってきたのですが、それ以上にご遺体の遭遇率が異常に上がってきました。

出発前に社内のメンバーから道路中カンガルーのご遺体だらけだという話を聞いていたのですが、想像以上の状態で驚きました。ゾーンに入ると道路上に数十メートルおきにご遺体が放置されている状態で、目を覆いたくなるような光景が広がります。中には干乾びてしまいミイラ状態になってしまったものも目につきます。

この状況を目にすればオーストラリアの車にカンガルーバンパーが必要なのが十分理解できます。カンガルーは夜行性らしいですが、日中40度を超えるようなこちらの気候ならば仕方がないです。カンガルーの気持ちになれば、日中はおとなしく木陰などで休み、涼しくなった夕暮れから活動をしたくなるのも分かります。 (人間だって同じです。沖縄の人は夕暮れから活動を始めて朝まで飲んでましたw)

せめてものご遺体を踏みつけないように一所懸命避けながら目的地まで走り続けていきます。

今回はキャンピングカーの様子をご紹介します。

食器類も完備
冷蔵庫ももちろん完備(もちろん燃料満タンw)
せっかくだからソーセージを焼いてみた
屋根を上げたでござるの図

まだまだ旅は続きます。ではでは。

2018/12/30 旅にはハプニングがつきもの

今回のミッション、ブリスベンから2500キロ先のアリススプリングスまでの旅、半ばを超えました。すげー暑いです。日中は40度を超える酷暑です。車のエアコンもあまり効きません。 熱中症にならないように気をつけて水をこまめに補給しております。

ナビはGoogle先生にお願いしているのですが、今回も先生が指定した最短のルートを選択しました。しかし、これが間違いの始まりでした。

先生が選んだルートはフリーウェイを使わず大陸のど真ん中を進む最短のルートです。地図を詳しく確認してみると、地図上の街と思われる印の間隔が300キロ以上離れているところもあります。距離は離れているけど街が存在するのであれば何とかなるかと甘く考えたのが大誤算、魔のデス・ロードだったのです…。

この道約1,200キロほどあるのですが、通ってみて分かったのは半分以上が砂利や砂のダート道だったのです。ダート道も気分はラリードライバーで始めは楽しんでいたのですが、道路状況が徐々に悪くなってきます。

道路脇にはバーストしたタイヤの残骸を目にするようになり、さらに立ち往生した乗用車が乗り捨てられていたりします。またすれ違う車も全くありませんし、このルートに入ってから携帯電話の電波は完全に圏外になっています。車になにかあったらと思うとめちゃめちゃ不安です…。

すると前方でRV車のドライバーが手を振っています。どうやらタイヤがパンクして立ち往生しているようです。事情を聞くと、タイヤがパンクしたのでスペアタイアに交換したらエアーが抜けている。エアコンプレッサーを持っているから電源を貸してくれ、とのことです。不幸にもバッテリーも上がってしまっているみたいです。(3時間以上待っていたらしい)ランクルから電源を貸してスペアタイアに空気を入れ、バッテリーにも接続してエンジンもかかるようになりました。

しかしRVのタイヤがランクルに比べるとあまりにも貧弱です。さらに空気が抜けていたということはかなり古いもの。とりあえずそのまま走れてもまたトラブルになりそうなので、後をついていってあげることにしました。(子供二人と夫婦、叔父さんのグループでした)


50キロほど悪路を進んでいくと、案の定タイヤの空気が抜けてしまっています。
再度コンプレッサーで空気を入れようと試みますが、コンプレッサーまで壊れています。もう日没まで時間もありません。(オーストラリアでは日没後の運転はとても危ないです。カンガルーの衝突事故はほぼ夜間です。)

あいにく家族はキャンプに行く途中とのことで、テントと食料、水はあるみたいなので、ここで救助を待ってもらい自分が人が居そうなところまで走って助けを求めることにしました。

日没まで時間もないので急いで次のキャンプ場に向かいます。100キロほど走り、何とか日没までに目的地に到着しました。そこにたまたまトラックで帰ってきたイーストウッドおじさん(似てた)に事情と場所をなんとか説明し、明日明け方に救助に行ってもらえるとのことで、おじさんに引き継いでもう一つのミッションはひとまず完了です。家族が無事であることを祈ります。

今日を振り返って、今回の相棒がランクルであることを本当に心から感謝しました。もし普通乗用車でこの道を走っていたらと思うと本当に背筋も凍る思いです。

今日はこのキャンプ場で一泊。相変わらず電波は圏外、ネットがないとやることが何もない。酒のんで寝よう。ではでは。

2018/12/31 2500キロ完走

魔のデス・ロードを無事通過し、2日ぶりに携帯の電波が届く場所までたどり着きました。

ちなみにこんな感じのところです。(モヒカンとバギーが出てきてもなんの違和感もありませんw)

で、今ノーザン・テリトリーという州にいるのですが、こちらに来てから連日の猛暑です。日中は40度を超え、日没後も気温があまり下がらず30度を超えています。日が変わったあたりからようやく30度を下回ってくるような感じです。湿気がないので風が吹いていれば何とかなりますが、大地で暖められた熱い空気がドライヤーのように吹き付けてきます。

こんな中相棒の車の中で寝るのですが、当然暑さで眠れません。外のほうがマシだろと外で過ごそうとしますが、ハエと蚊が凄くて外にも居られません…。

どのキャンプ場に行ってみても閉鎖されていたり、キャンパーの姿なども見られないところを見ると、現地の人もこの時期は暑さで敬遠しているようです。無知は強し。酒パワーで何とか寝付こうとしますが、何度も暑さで目を覚ましながら朝を迎えます。マジきつい…。

2500キロの旅を無事に終え、アリススプリングスに到着です。

とりあえず今回のミッション、相棒をアリススプリングスに送り届け任務完了です。 (何事もなくて本当に良かった)

相棒と別れた後、アリススプリングスの街でレンタカーを借りました。またこれがちょっと問題ありです

ノーザン・テリトリーのレンタカーは基本的に僻地の貸出扱いになるそうで、距離制の料金となっているようです。ネットで一番安い車を借りたのですが、その価格は100キロ/日分の価格のみのようです。今回事前にネットで予約したのですが、見落としたのか全くその条件は気づきませんでした。(予約完了画面にちっちゃく無料距離オーバー分の価格が書かれていました…。)

今回の車旅の本丸、エアーズロックまではアリススプリングスから約500キロほど離れています。よって、$0.45/キロなので往復で$450(約¥36,000)ほどかかります。(当初¥9,000ほどだったのが結果4倍)

今回は仕方がない、勉強代だと思って我慢します。この条件、オーストラリアだけではないようです。世界規模で営業網を持っているレンタカー会社はほとんどこういう条件で営業をしているようなので、皆さんもご注意を。

これから今回の旅の大きな目的の一つ、エアーズロックを見に行こうと思います。ではでは。

2019/01/01 年越しはエアーズロックのそばで

エアーズロックのすぐ近くのキャンプ場にテントを張って年越しを過ごしました。 あれだけ道中のキャンプ場は人が居なかったのに、ここエアーズロックだけは別格のようで人でごった返しています。年越しもあるためか各所でパーティなどを行っていました。(さすが世界的観光地です)

エアーズロック。生で見ると全く迫力が違います。今回高いお金をかけてここまで来ましたが、お金を払った価値は十分ありました。

で、元旦初日の出を拝んだあと、エアーズロック登山口に向かってみます。社内の他のメンバーは登れる確率は13%と仰っていましたが、果たしてどうでしょうか?

今年はツキがあるみたいです、登頂OKのようです。ゲートが開くと待ち構えていた登山希望者たちが我先にと岩肌を登っていきます。今日本は正月休み。今日は多くの日本人観光客が押し寄せてきています。登山道はまるで日本のように日本語が飛び交っています。

前半の上りがかなりの傾斜で鎖を頼りに登ります。

滑り落ちないように踏ん張るのでふくらはぎがパンパンです。

上に登れば傾斜はあまりなく比較的楽。ただ風がすごい強い。

頂上の様子

上り1時間下り30分ほどで登頂完了です。

降りてきたら既に登山道はクローズしてました。(この時期は登れるのが涼しい早朝だけ)せっかくなので何人かの日本人に声をかけてみました。
・今日はツアーで10台ほどの観光バスで日本人が来ている
・5泊7日のツアー
・ケアンズ→エアーズロック→シドニーに行く
・金額は70万くらい(高い!)
話を纏めるとこんな感じでした。

自分も仕事をしながら旅をしていることを告げてみます。「オーストラリアに住んでるの?」「リモートワーク?コールセンターってこと?」

まだまだ一般の人たちにリモートで働くという概念は理解できていないのだと感じます。このような人たちがリモートワークという働き方を認知するくらいになれば、このような働き方がもっと一般に浸透していくのかなと思います。

さて、大きな目的を果たした今、この灼熱地獄に居続ける理由はありません。
キャンプ場に戻って荷物の整理をしていたところ、一人の男が近づいてきました。

なんと、前回死のデス・ロードで助けを呼んであげた家族のお父さんです。
ガッチリと握手をされ、奥さんにハグまでされて命の恩人だと大いに感謝されました。 (多分奥さんが一番感謝してるんだろうな、大変なことに巻き込まれた感でてたし…。)奇跡の再会です、本当に無事でよかった。

一緒にキャンプをしようと誘われましたが、今回は丁重にお断りしました。(オーストラリア人は暑いの全然平気なのかな)ここ数日まともに寝れず、せめて涼しい部屋でゆっくり睡眠を取りたいと思い、街のホテルを既に予約していたのでした。次の行き先も同じアデレードだということで再会を約束してお別れしました。

街で一泊してゆっくりしたら飛行機でアデレードに向かいます。これで灼熱地獄とはおさらばです。もし次回オーストラリアの内陸に来るとしたら夏場は避けようっと。

ではでは。

今回の移動経路

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この記事を書いた人

野本 司

リモートワーク研究所研究員 大学時代にアメリカとスウェーデンでの留学を経験後、新卒で2017年4月に株式会社SonicGardenに入社。入社前のインターンシップから現在まで、ずっとリモートワークをしている。趣味の旅行を兼ねて国内外を飛び回りながら働く生活スタイルをしている。

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