~【世界中の人々とチームを組む。型にはまらない組織の働き方とは?】前編~株式会社A.C.O.

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リモートワーク
「チームで働くリモートワーカー」を応援する【リモートワークラボ】がお届けするインタビュー企画。
この企画では、リモートワークを推奨している企業の社長やリモートワーカーに、リモートワークを取り入れている理由、チームが機能する仕組みをお話いただきます。

株式会社A.C.O. 取締役兼CCO/CREATIVE DIRECTOR ジェイムズ氏

University College of Ripon & York St. John卒業。イギリスヨーク州のMyKnowledgeMap (e-learning company) にてデザイナー兼プロダクションマネージャーとして勤務後、2001年に来日し、現在に至る。クリエイティブディレクション、アートディレクション担当。

 

株式会社A.C.O. 取締役兼COO/PRODUCER 満尾氏

多摩美術大学情報デザイン学科卒業。デザイン事務所、フリーランスを経て、現在に至る。クリエイティブディレクション、プロジェクトマネジメント担当。

最近はグローバルサイト制作の案件が増加

まずは、会社のご紹介からお願いいたします。

ジェイムズ氏

はい。株式会社A.C.O.は2000年に創業した企画・デザイン会社です。現在は従業員数20名程になります。事業内容はウェブサイト制作を中心としたデジタルデザインが主で、様々なクライアント様に対して事業を展開しております。実際のデザイン制作はもちろん、そこに至るまでのクリエイティブのストラテジーや、プランニングの提案を行い、それを基にプロジェクトチームを組んで仕事をしています。
クライアントは大小幅広い日本企業様が主で、企業サイトや、海外ブランディングを目的としたグローバルサイトの制作依頼が多いですね。私のみロンドンに住んでいますが、会社としては日本を拠点としています。私は2003年に入社し、わりと長く勤めているメンバーの一人です。ジュニアデザイナーとして入社し、現在はクリエイティブディレクター兼取締役をしています。

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インタビューに応じるジェイムズ氏

海外から日本企業に勤めるという働き方の研究

ジェイムズさんのみがロンドン在住であり、他の社員さんは日本在住なのですね。

ジェイムズ氏

そうですね。私はリモートワークを研究したいという思いもあったので、3年前に実験的にロンドンに引っ越しました。

そうなのですね。

ジェイムズ氏

入社してからわりと長く勤務してきたので、気分のリフレッシュと、海外から日本企業に務めるという働き方の研究も目的の一つでした。
あとは、自分の子供をイギリスの学校へ通わせ、英語を話せるようになって欲しかったというのも理由の一つです。日本のインターナショナルスクールは高いので、イギリスの学校に入れたほうが効率的なのではないかと思ったのです。

なるほど。もともと、ご出身はどちらですか?


ジェイムズ氏

イギリスです。

では、現在はご家族とイギリスに住まわれているのですか?

ジェイムズ氏

そうですね。

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同じ場所に集まらなくても、仕事を回せるように

先ほどリモートワークを実験的に実施したいと思われていたとお話されておりましたが、そう思われたきっかけはございますか?

ジェイムズ氏

私たちは、比較的以前からリモートワークの実施を検討していたのですが、推進の大きなキッカケとなったのは、2011年3月11日の東日本大震災でした。
度重なる余震や交通事情で、皆が会社に集まりづらい中、リモートワークのおかげで、業務を止めることなく、進行することができたのです。

そうなのですね。

ジェイムズ氏

震災の影響が落ち着いてからも、できるだけリモートワークのメリットを定着できるよう、毎週金曜日は出社をしなくても良いリモートワークの日にしています。
最初は慣れず、不便を感じることもありましたが、どういうツールを使えば良いか、どういう環境を作れば良いかなど、試行錯誤を重ねて、今では無くてはならないあたりまえのコミュニケーション手段になりましたね。
あとはセルフコントロールのトレーニングも重要だと思います。やはりリモートワークだと仕事の生産性が下がってしまうのではないかという懸念から、社員には自分の仕事に対して責任を持つように促しています。

リモートワーク

日本オフィスのメンバー

なるほど。
ちなみにジェイムズさんだけロンドンで働かれているということでしたが、ジェイムズさんは毎日リモートワークを実施し、他の方は日本にいて、金曜日のみリモートワークということですね。


ジェイムズ氏

そうですね。

リモートワークだからこそ、コミュニケーションに配慮

先ほどリモートワークのメリットを挙げられていましたが、他には何かございますか?


ジェイムズ氏

他には、リモートワークが仕事を進める上でのリスクヘッジとなることです。例えば、天候、交通事情などにより、会社にいけないというメンバーが居たら、プロジェクトが滞ってしまいますよね。でも、はじめからオフィスに集合しなくても仕事ができるようにしていれば、そんなこともなくなります。

また、リモートワークにより、幅広いお客様と仕事ができるようになった点もメリットですね。

なるほど。

先ほど、リモートワークを円滑に実施するためにメンタル面とスキル面の2つを鍛える必要があるとご説明いただきましたが、どのようにトレーニングされましたか?

ジェイムズ氏

時差がある中での時間管理とネット環境の整備にはかなり気を使うようにしました。
クリエイティブな仕事をする人の中には、自由に時間を使いたいという方も居ますが、ミーティングの際は必ずオンラインの環境に居てもらわないと困るので、そうした仕事場に行ける時間をミーティングの時間にするなど、時差を考慮したスケジュール設定をするようになりました。
また、ミーティングを始めようとした際にネットに繋がらないとか、バッテリーが切れた等が起きると、まったくミーティングが進まなくなってしまうので、ミーティング前には、パソコンやマイク、インターネットやスピーカーのチェックはしっかりするようにしています。画面をシェアしようとした際に不備がないかなどもチェックしますね。あと、カフェから参加するなら周りの音楽がうるさすぎないかな、とかですね。

会議に向けての事前準備が大事ということもトレーニングを通して分かったという事ですね。

リモートワーク

日本オフィスのメンバー

ジェイムズ氏

そうですね。あとは、コミュニケーションをとる際の相手への気の配り方ですね。リモートワークだからこそ、同時に複数人が話をしないよう他の人の話を聞いた上で、隙を見て話すように気を使います。
こうしたミーティング前の準備とコミュニケーションに対しての気の配り方が、リモートワークを円滑に実施するためのトレーニングになります。
これはリモートワークに限らず、すべての働き方に言えることでもありますけどね(笑)

日本のメンバーが眠っている間に仕事を進める

では、リモートワークをする際の1日の流れを教えてください。

ジェイムズ氏

まず、ロンドンと東京でリモートワークを実施する場合、9時間の時差があります。こちらが朝9時でも、日本は18時で、業務終盤の時間ですよね。そのため、私が早起きをして、早朝からミーティングを実施しています。最近では、ロンドンは朝6時、日本時間で15時から実施しました。
スームズに会議が始められるよう、朝の支度の際にはだいたいSlackというアプリを使い、私が寝ている間に何か問題が起きて居ないかをチェックします。

早朝ミーティングのあとはどのような流れになりますか?

ジェイムズ氏

その後、職場へ移動します。私は自宅から近所のシェアオフィスの「Hub」を借りて、週に2〜3日はそこで働いています。
Hubは朝8時のオープンなので、日本時間で17時以降のミーティングの際にはHubを借りて会議に参加します。シェアオフィスは他にも働いている方が居るので、緊張感があって良いですね。あとは、自宅に比べてインターネットの速度が速い点も良いですね。

インターネットの速度は重要ですよね。

ジェイムズ氏

はい。また、ミーティングは朝の7時から12時頃まで実施しています。だいたい1時間ごとにプロジェクトが入れ替わり、ミーティングを実施しています。その後お昼を食べに行く、という流れですね。
日本のメンバーは一日働いてきた後にミーティングに参加するので頭がフルスピードで働いていますが、私はまだ朝起きたばかりでちょっと眠い、という状態でミーティングがスタートするのはつらいです(笑)

それはつらいですね(笑)

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ジェイムズ氏

ロンドンで昼食を終える頃は、だいたい日本のメンバーの帰宅時間になります。この時間以降はあまり連絡が入ってこなくなるので、意外と作業に集中できるんです。

確かに、連絡が来ないとまとまった時間が取れるので、集中出来そうですね。

ジェイムズ氏

はい。そのため、午前中にその日の仕事の状況を全てシェアし、日本で実施してほしい仕事の指示を出したりします。
午後は集中する時間が取れるので、クリエイティブなことを考えたりしています。日本で仕事をしていたときに比べ、同じ仕事が短時間でできるようになりましたし、より深く考えることができるようになりました。
仕事を夕方4時、5時頃まで行い、そこからジムに行ってリフレッシュしたりしています。その後家に帰り、家族とご飯を食べ、子どもと遊んで9時か10時には疲れて眠る、という流れですね。

基本的にはコワーキングスペースのHubを借りて仕事をしているのですか?

ジェイムズ氏

そうですね。半々ぐらい、自宅とそのHubで実施しています。

仕事をしながら世界中を見る

リモートワークをしていてのメリットは他にありますか?

ジェイムズ氏

会議時間が短縮されたことですね。
先ほどの話にもありましたが、時差の影響によりロンドン時間の昼の12時頃までしか、日本のメンバーと勤務時間が重なる時間帯がないため、本当に取るべきコミュニケーションだけを合理的に判断するようになりました。

なるほど。

ジェイムズ氏

あとは世界中を旅行しながら仕事ができるようになった点ですね。私は移住してから何度もAirbnbで家を借りて、家族と1週間どこか旅行しながら仕事をしています。学校が休みの日には家族でストックホルムやヘルシンキ、ローマなどに行き、日中は奥さんや子供達が遊んでいる間に仕事をする。そして夕方に家族と外出したりして楽しんでいます。
リモートワークでは、ネット環境と自分のパソコンさえあれば場所にとらわれない働き方ができます。自分の仕事をしっかりと実施しながら世界中をみることでリフレッシュにもなりますし、インスピレーションも生まれます。

リモートワーク

世界中の人々とプロジェクトチームを組む

これは日本オフィスの方々へ質問なのですが、ジェイムズさんのみがロンドンに住みリモートワークをし、他の皆さんは金曜日のみリモートワークをしていますが、こういった働き方に対して日本の皆様はどう感じていますか?

満尾氏

わかりやすいところだと、オンラインでコミュニケーションができることで、移動時間が短縮されたり等、業務効率が上がった部分はあると思います。あとは、海外に限らず日本国内でもニアショアのように地方のパートナーと、プロジェクトごとにベストなチームを組むことも容易になりましたね。

お客様に合わせてツールを使い分ける

会社独自のビデオ会議システムしか整っていないお客様との打ち合わせで困ることはありますか?

ジェイムズ氏

そういったお客様のオフィスで会議をする場合は、日本のメンバーがノートPCやポケットWi-Fi、マイクやカメラを持って行ってロンドンと繋ぐようにしています。

なるほど。お客様に合わせてツールを使い分けると。

ジェイムズ氏

そうですね。
中には、セキュリティ面を考慮して、このツールは使用してはいけないなど決まっているお客様がいらっしゃる場合があります。そういう際には、「じゃあ、今回はこのソフトを使わないで別のソフトにしよう」といった柔軟な対応をしています。

なるほど。

ジェイムズ氏

でも、最近はこういったお客様は減ってきましたね。

満尾氏

そうだね。世の中の流れの影響だと思うけどね。

なるほど。クラウドサービスが普及してきているということですね。

ジェイムズ氏

そうですね

「時差を利用して働く。国境を越えた会社の強みとは?」

(後編へ続く )

 

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