ワーケーションの意味は?社畜?事例と共にメリット&デメリットを紹介

こんにちは、ワーケーション好きの野本です。

昨年から新型コロナウイルスが流行したことにより、急速にリモートワークが普及し、人々の生活は大きく変化しました。

首都圏では緊急事態宣言が発令されるなど、外出自粛の雰囲気が漂う中、オフィスに集まって働く必要性が減ってきたことで、地元へのUターンや地方移住を考え始めた方も多いのではないでしょうか?

「地方移住したいけど、すぐには決断できないな…」「人の集まる都会を出て、自然の中で癒されながら仕事したい!」という方におすすめの解決策が、ワーケーション

この記事ではワーケーションの意味や、企業や自治体での導入事例メリット・デメリットについて解説したいと思います。

ワーケーションの意味

ワーケーションという言葉は「ワーク」と「バケーション」を組み合わせたできた造語です。意味としては「働きながら休暇をとること」。主に旅先での仕事を認めるという意味合いが強いです。「リゾートワーク」などと呼ぶこともあります。

「働き方」や「ワークライフバランス」に対する考え方が著しく変化している昨今、自由な働き方のひとつの形態として注目を浴びています。

ワーケーションの事例 日本航空(JAL)も実践

飛行機

日本航空(JAL)

2017年よりトライアルを開始し、翌年には本格導入。大企業としてはかなり早い導入事例となりました。

5日間国内外でのワーケーションができるこの制度。期間中は出勤日としてカウントされ、勤務時間内はインターネットを活用しテレビ会議を行なったりメールを使って仕事をします。

ワーケーションの導入をきっかけに行なった施策により、有給取得率の向上、残業時間の削減に成功したそうです。

ユニリーバ・ジャパン

2016年から始まった「WAA(Work from Anywhere and Anytime)」という取り組みに合わせて、自治体と提携し、施設をコワーキングスペースとして社員が無料で使用できたり、自治体の指定するアクティビティに参加することで宿泊施設が割引・無料になる「地域de WAA」という取り組みを導入しています。

制度を利用した従業員からは、「自然の中で集中して仕事ができた」「業務外で会社の仲間と接する機会を持てて新鮮だった」、と言った感想が出ており、リフレッシュの機会となりそうですね。

株式会社ソニックガーデン

このメディアのメンバーも所属する株式会社ソニックガーデン。「全社員リモートワーク」のソニックガーデンではワーケーションをする社員が多いです。

期間にも制限がなく、許可を取る必要もないことから気軽にワーケーションできる環境となっています。

長野県や和歌山県など積極的にワーケーションを受け入れる自治体も

市民会館

ワーケーションの普及にともなって、各自治体も様々な活動を行なっています。

長野県

長野県は日本テレワーク協会と和歌山県と共同で、ワーケーションの活動を更に展開していくための自治体間連合「ワーケーション自治体協議会」の設立に向けた「ワーケーション全国フォーラム」を開催しました。

また豊かな自然を生かしたワーケーションのための施設「信州リゾートテレワーク」を運営しています。

沖縄県

沖縄県でのテレワークには、政府も力を入れています。
2020年度には、沖縄県でのテレワーク推進のため、関連施設の整備や活動費のために3.4億円の補助金を出しています。

2022年まで、「テレワーク促進事業」として、旅行社による商品販売や、企業の福利厚生への組み込み、ゆくゆくは企業の誘致活動を目指す方針です。

沖縄の美しい海の元でワーケーション、夢が広がりますね。

北海道

北海道でも、「北海道型ワーケーション」というプロジェクトを立ち上げ、北海道でのテレワークを推進しています。

例えばニセコ町では、倉庫を改修したテレワーク拠点を整備したり、更別村では、旧官舎を改修したサテライトオフィスや宿泊施設を整備したりといった取り組みが盛んです。

自然豊かで広大な北海道で、遊びながら仕事ができたら最高ですね!

和歌山県

和歌山県では 「和歌山ワーケーションプロジェクト」というプロジェクトを立ち上げ、勉強会を行なっています。

また、ワーケーションを行う際に必要なインターネット環境の整備や、関連施設の情報公開をしていくことで、和歌山でワーケーションをする人を増やす狙いがあります。

株式会社ソニックガーデンでは社員数名が集まり、二泊三日でワーケーションを行いました。このように、グループでワーケーションに行くのも楽しいですよ。

気になるプランも続々登場

現在、各地のホテルや旅館で、テレワークのための滞在に配慮したプランが増えており、整備されたネットワーク環境、ワークプレイスで仕事ができたり、連泊することで宿泊が割引になったりといったメリットがあります。日中には仕事をして、夜は温泉や美味しい料理を堪能することができます。

星野リゾート

リゾートホテルの運営をしている星野リゾートでは、コロナ対策に配慮した徹底的な衛生対策のもと、各リゾートホテルで様々なワーケーションプランを用意しています。長期滞在すると、通常料金の半額ほどで宿泊できるところも。

リゾートホテルにお得に宿泊して、非日常空間で仕事をしてみるのも、リフレッシュになりそうですね。

星野リゾートのワーケーション

ハウステンボス

長崎にある「日本一広いテーマパーク」、ハウステンボスでもワーケーションのプランがあります。
ハウステンボス内のコテージ型ホテル「フォレストヴィラ」にて、1ヶ月または1週間の滞在に、お得な特典がつくキャンペーンです。

ヨーロッパのような街並みの中で、ウキウキ働けますね!

ハウステンボスのワーケーション

プリンスホテル

国内最大規模のホテルブランド、プリンスホテルでは、デイユースでも利用できるワーケーションプランを用意しています。

また、「FLEX10」という、24時間いつでも好きな時間にチェックインでき、最大10時間過ごせるという昨今のニーズに合ったプランも展開しています。

プリンスホテルのワーケーション

ワーケーションのメリット

良い

ワーケーションを行う際の3つのメリットをご紹介します。

リフレッシュできる

仕事以外の時間を自由なところで過ごせます。普段オフィスに通勤している時とは違う場所にいるため、それだけでもリフレッシュになります。

個人的には、「このあと◯◯に行きたいから仕事を早く終わらせよう」というモチベーションも生まれ、ダラダラ仕事することもなくなりました。

新しいアイデアが生まれる

旅先で過ごすと、普段よりも新しい人、新しいモノと出会うことが多くなります。ワーケーション中に湧き出たアイデアが実際にビジネスに繋がることもあるでしょう。私もワーケーション中に出会った人と一緒に勉強会を行ったことがあります。

休暇取得の促進

日本航空(JAL)の事例のところでも述べましたが、休暇取得の促進が期待できます。

休暇を取りたくても、取りたい期間にどうしても終わらせないといけない仕事があるということはよくあります。ワーケーションができれば、仕事を終わらせることと、休暇を取ることを両立することができます。休暇取得のハードルが下がれば取得率も向上するでしょう。

ワーケーションのデメリット

危険

ワーケーションを行う際の3つのデメリットをご紹介します。

切り替えが難しい

休暇の期間中に仕事をすることになるので、休暇と仕事の線引きが曖昧になってしまう可能性があります。「ワーケーション?休暇中に働くなんて社畜だ」という声も聞こえてきそうです。

働く時間、タスクを明確に決めておき、それをチームのメンバーに共有しておくのがおススメです。くれぐれも社畜にならないようにしましょう。

コミュニケーションが難しい

直接話すということができないため、普段からリモートワークを行なっていない人にとっては、チーム内のコミュニケーションが困難になる場合があります。

数日であればメールや電話だけでも問題なさそうですが、チャットやテレビ会議を利用することでコミュニケーションの問題を緩和することもできます。

このサイトでは、チャットやテレビ会議をするのにおすすめのツールやノウハウを紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

おすすめなのは、実際にワーケーションをする前にお試し期間を作り、その間は自宅から働いてみることです。お試し期間の間に問題点を解消しておけば、本番の時にも上手くいくでしょう。

セキュリティ面が不安

ワーケーション中はオフィスの外に仕事に関する書類やパソコンを持ち出すことになるので、どうしてもセキュリティ上での不安が出てきます。

セキュリティ面に関しては以下の記事に対策をまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

まとめ 企業にとっても働く人にとってもメリットがある

旅の荷物

企業だけでなく自治体も活動を行いはじめ、盛り上がりを見せているワーケーション。日本航空(JAL)の事例にもあったように、働く人へのメリットだけではなく、企業にとってもメリットがある点はとてもいいですよね。

また、自然豊かで人の少ない地方で仕事をすることができたら、人の集まるところを避けることができ、「三密対策」にもなります。

アナタもぜひチャレンジしてみてくださいね。

とは言っても、何からはじめたらいいのか分からないという人も多いと思います。

そこで、ワーケーション経験者の私がワーケーションガイドを用意しました。このガイドの中には、場所選びから持っていくもの、注意点に加えて私のワーケーション体験談も載せています。ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

野本 司

リモートワークラボ編集長。株式会社ソニックガーデンに入社する前のインターンシップから現在まで、ずっとリモートワークで働いている。趣味の旅行を兼ねて国内外を飛び回りながら働く生活スタイルをしている。